
乾燥する季節になると特に、肌荒れや赤みで困っているという方が増えてきます。
敏感肌はかゆみや痛みだけでなく、見た目にも症状が出てしまうので嫌なものですね。
でも敏感肌は正しいスキンケアをすればかなり症状を和らげることが出来ます。
ここでは敏感肌になる原因と症状を抑えるためのスキンケアや化粧、生活の中でできる対策をご紹介していきます。
この記事の目次
そもそも敏感肌って何?
よく耳にする敏感肌という言葉ですが、どのような状態の事かと聞かれるとうまく答えられないという方が多いのではないでしょうか。
それもそのはず、敏感肌にこれといった医学的な定義はないんです。
インターネットを見てみると敏感肌の人は日本人女性の7割!とかいろいろ書いていますが、それは化粧品メーカーのアンケート調査の結果です。
実際の所どれくらいの人が敏感肌なのかはわからないんですね。
ではどんな人の事を敏感肌と呼べるのかというと、日常生活で普通に触れる程度の刺激で肌が荒れたり、痛みを感じてしまうならそれは敏感肌と言ってよいでしょう。
- 日常生活で普通に触れる刺激とは例えば…
- 洋服での摩擦
- 髪の毛での摩擦
- 日常生活程度の水仕事による刺激
- 普通の化粧品による刺激
等があげられるでしょう。
なぜ敏感肌になるの?
結論から述べると、敏感肌の原因は肌を刺激から守るバリア機能の低下です。
バリア機能の低下を引き起こすのは、乾燥と体調(栄養不足・ホルモンバランスの乱れ等)の2つです。
皮膚はセラミドという水分と皮脂でできた物質によって守られています。
乾燥も体調やホルモンバランスの乱れもすべて肌のセラミドを減少させる原因になります。
特に水分は絶対に必要な成分なので、乾燥するとすぐにセラミドが減ってしまいます。
肌を外からの刺激から守っているセラミドが少なくなると、刺激や皮膚のより深くまで入り込んでしまい神経を刺激するまで至ってしまいます。
それが痛み・肌荒れを引き起こして症状として現れます。
敏感肌の防ぐスキンケア
保湿
皮膚を守るセラミドを減らさないために、乾燥は絶対に避けなければなりません。
大量の化粧水をびちゃびちゃつけて「ハイ終わり!」みたいなスキンケアでは乾燥肌を防ぐことはできません。
スキンケアで重要なのは皮膚の下にある角質まで水分を浸透させることと皮膚表面から水分の蒸発を防ぐことです。
スキンケアの保湿はタイミングが大切
乾燥してしまった状態では、いくら大量の化粧水を肌に塗ってスキンケアしても大半が流れ落ちてしまいます。
逆に肌が水分を十分に含んでいる状態でスキンケアすると、化粧水も皮膚の中の水分に混ざりながら浸透していくので格段に保湿効果が上がります。
スキンケアをする時はお風呂から出た直後に化粧水→乳液(クリーム)の順に塗るようにしましょう。
お風呂の中は湿度が高く、一定時間直接お湯に触れているので徐々に水分が体にしみこんで、スキンケアの効果が高くなりす。
その水分はお風呂から出た瞬間から、一気に空気中に蒸発していきます。
肌が十分に水分を含んでいるうちにスキンケアをしてしまうようにすることが大切です。
お風呂で含んだ水分と化粧水の成分でセラミドを作りやすい状態にすることが出来ます。
セラミドや天然保湿因子(NMF)を含んだ化粧水ならよりなじみやすく肌の水分を逃がしにくくなります。
気温と湿度が低ければ低いほど、体中の水分が蒸発しやすくなっているので特に冬場のスキンケアはスピードが命です。
お風呂の水分と化粧水で皮膚が十分に潤ったら、次は水分が逃げないようにふたをするスキンケアが必要があります。
乳液・オイル・クリームは肌に栄養を与えつつ、水分の蒸発を防ぐ効果があります。肌が乾燥してから塗っていては効果は半減してしまいます。
潤ってしっとりしているときがこれらを使ってスキンケアをするのがベストタイミングです。お風呂に入れない時には、パックやスチームで水分をじっくり浸透させてから保湿をするのも効果的です。
化粧品の塗り方コットンを使ったり、パチパチとたたきながらしみこませるのは肌への刺激が強いので手でゆっくりと押し込むように塗るのが正しいスキンケアです。
ゆっくりと塗りこみながらスキンケアをすることで、手の温度で化粧水や乳液が温まり、浸透しやすくなります。
部屋の湿度を50%~70%に保つ
単純に部屋が乾燥していると、皮膚から水分が奪われやすくなります。
スキンケアの効果を高めるために、出来るだけ自分がいる空間は湿度を保つようにしましょう。
上等な加湿器を買わなくても、お湯を沸かしたりぬれタオルを干したりするだけで加湿することはできます。
湿度計も今では安くで手に入るので部屋に置いてこまめにチェックするのも立派なスキンケアの一つです。
体調を整える
肌荒れだから、肌だけの問題だと簡単に考えてしまいがちですが体が健康であればあるほど必要なバリア機能を生成することが出来ます。
睡眠時間を十分に取る、食べ物の種類を増やしてたくさんの栄養を取るという事も敏感肌対策になります。
体調管理もスキンケアの打ちと考えられるんですね。
特におなかの調子が崩れると肌トラブルを引き起こすので、食物繊維やビタミンなど意識的に摂取して便秘や下痢などにならないように気を付けることも大切です。
また生理中はホルモンバランスが乱れて、敏感肌を引き起こしやすいので特に体調管理に気を付けるようにしましょう。
体調が悪く、イライラする生理中ですが、お肌のために少し頑張って食事、睡眠、スキンケアを意識して生活すると肌の調子が随分と変わってくるはずです。
敏感肌の化粧品選び
敏感肌に合わない成分
敏感肌になっている状態では、普段問題がなかった化粧品でスキンケアしても肌荒れや痛みを引き起こす原因になることが有ります。
出来るだけ肌に刺激を与えない成分だけでできた化粧品を選ぶために見るべきポイントをご紹介します。
①保存料・防腐剤
メチル、プロピル、ブチル、エチルパラベン、フェノキシエタノールという成分は、化粧品に細菌が繁殖し無いように含まれる保存料・防腐剤です。
これ等の成分が含まれていると、化粧品が長持ちしますが炎症やアレルギーを引き起こす可能性があるので、敏感肌の状態ではできるだけ避けたい成分です。
②見た目を良くする成分
ボディーソープなどに含まれることがあるジエタノールアミン(DEA)、ラウリル硫酸ナトリウム、トリエタノールアミン(TEA)という成分は、泡立ちが良くなるために含まれています。
洗えてる感が出るので見た目は良いですが、肌には刺激が強く長時間触れていると炎症を起こす、アレルギー反応が出るといったスキンケアを妨げる原因になります。
③着色料
FD&C、D&Cという着色成分が含まれているスキンケア用の化粧品は、肌への刺激が強いので避けた方が安全です。
成分表示を確認してみましょう。
④香り成分
香水や制汗剤などに含まれている香り成分いろいろなものが含まれているので、どれが肌に刺激があるのか判断するのが難しい所です。
ただ香り成分は肌に刺激が強いものが多いので、できるだけ直接皮膚に塗らず、服などに付着させる方が安全です。
敏感肌に合う基礎化粧品
上質な植物油が含まれているもの
スキンケアに使う基礎化粧品には様々な油が含まれています。
スキンケアをするうえで、気を付けたいのがミネラルオイルという油分です。
聞こえはよくても、実際は石油を原料にしたものなので肌には良くありません。
- ミネラルオイル
- パラフィン
- 流動パラフィン
- マイクロクリスタルンワックス
- ワセリン
- セレシン
- モンタンロウ
これらの表記はすべて石油を原料とした油分が含まれているスキンケア用品という事なので、敏感肌の方は避ける方が安全です。
敏感肌のスキンケアで選びたいのはオリーブオイルやホホバオイルといった高品質な植物性オイルが含まれている商品です。
アルコールを含まないもの
化粧品の多くは多少のアルコール分を含んでいます。中でもニキビ対策用の化粧品にはエタノールが含まれているので避ける方が良いでしょう。
殺菌効果がありニキビや炎症を改善する効果がある反面、水分を大量に蒸発させてしまうので敏感肌をひどくさせてしまいます。
皮脂が多い方のニキビ対策には効果的ですが、敏感肌のスキンケアには向かないですね。
天然・自然という言葉に騙されない
化粧品の中にはいろいろなタイプのスキンケア用品があります。
全ての化粧品の成分を調査することはできません。
だからこそスキンケア用品は慎重に選ぶことが大切です。
「天然」とか「自然由来」とか表記しているスキンケア用品は一見安全性が高いように感じます。
しかしすべての化粧品は化学的に調合・合成して作られています。
現実的に天然成分だけで作るなんてことはできないんですね。
必要以上に警戒する必要はありませんが、「天然」とか「自然由来」と書いてあるものも、他の化粧品と同じ同じように作られているものだという事は理解しておきましょう。